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おむつ替えの基本

「おむつは1回おしっこする度に替えてあげて」
「もっとキツくしないと漏れちゃうよ」

新米ママ・パパは、両親や先輩ママから様々なアドバイスを受けることでしょう。一体、どれが赤ちゃんにとって良い方法なのか、迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。ここではそんな方のために、ごくシンプルなおむつ替えの基本をご紹介します。

おむつ替えのタイミング

とにかく、新生児は1日に何回もおしっことうんちをします。排泄の機能が未熟なので仕方がありませんが、排泄する度におむつを替えていてはママの身が持ちません。しかし放っておくとかぶれてしまいます。慣れてきてタイミングを掴むまでは、次のようなシーンでおむつチェックをすると良いでしょう。

  • 泣いている時
  • 起きた後
  • 授乳の前後

無理しない範囲で小まめに替えてあげると、おしりただれの予防だけでなく、赤ちゃんが気持ちよくなってご機嫌になる、という嬉しい効果もあります。

おむつ替えの注意点

おむつを当てる時、やはり気になるのは「おしっこが漏れないかどうか」ですよね。呼吸が苦しくない程度に隙間なく当てたいところです。しかし、赤ちゃんの関節は未完成です。おむつの当て方が不適切だと、「股関節脱臼」を起こす可能性があるのです。

ママのお腹の中で、赤ちゃんはずっとガニ股でした。長期間、狭い空間でその姿勢だったので、生まれてからも両脚を開いてヒザを曲げているのが自然な状態です。この姿勢でないと、関節内に太ももの大腿骨の頭が収まりません。その後、蹴る動きをしていく度に、股関節の動く範囲が広がって外れにくくなり、立てるようになるのです。

おむつ替えをする時は赤ちゃんの両足首を持ちますが、この時あまりにも上に持ち上げてヒザと両脚を揃えるようにすると、大腿骨の頭がずれてしまうことがあります。これが股関節脱臼です。この持ち方を続けていると、将来も脱臼しやすくなる恐れがあります。大腿骨の頭が収まっている臼蓋(きゅうがい)の発育が悪くなって、外れ癖がつくためです。

ある国では、脚が長くなるように赤ちゃんを逆さまに持ってブラブラさせる文化がありますが、日本の小児科医はこの効果を認めていません。

脚の持ち上げ方だけでなく、おむつの当て方にもポイントがあります。理想のおむつスタイルは、ヒザや股関節を自由に動かせてガニ股になれる状態です。漏れないようにキツくしすぎると、股関節の動きを妨げて、臼蓋の発育が悪くなる原因になります。

漏れと脱臼…加減が難しいところではありますが、最近の紙おむつはバランスの取れた絶妙なストレッチ性を持っているので、あまり神経質にならなくてもかまいません。布おむつも、つけた後に脚が上記のように動いていれば大丈夫です。将来への不安を一つでも減らすための予備知識として、頭の片隅に留めておいてください。