たった1枚の布でおしりをすっぽり包んでしまう、昔ながらの布おむつ。繰り返し使える自然素材の布おむつは、昨今のエコロジー志向と相まって、人気が高まっています。どのように使うのか、まずは種類からご紹介しましょう。
布おむつには、大きく分けて2種類あります。それぞれ特徴があるので、予算や季節に応じて上手に使い分けてくださいね。
「ドビー織」… 凹凸のある丈夫な織り方の生地で、肌に触れる面が少ないため肌触りが良いのが特長です。その反面、軟らかいうんちが繊維に入りこみやすく、洗濯しにくい場合があります。また、さらしよりも高価なのが迷いどころです。
「さらし」… 手ぬぐいのような平らな表面で、洗濯しても早く乾きます。また、比較的安価なので、必要な約30組を一気に揃えやすいのも利点です。一方、大量のおしっこを吸収できず、濡れると肌に張り付きやすいのが難点です。
おむつの枚数は、新生児は1枚でOKです。それ以降は、時期は特に決まっていませんがおしっこの量や回数に応じて2枚重ねにします。
まず、横長の向きに広げましょう。短い方を半分に折って、より細長い状態にしたら、今度はその長い方を半分に折ります。つまり1/4の大きさで使います。
それをおむつカバーに乗せると、だいぶ長さが余ります。その部分は折り返して厚みをつけるのですが、男女で畳み方が異なります。ちなみに、おむつカバーは羽根のついた方が後ろで、短い方が前です。男の子ならおちんちんが当たる前に、女の子ならおしっこが流れやすい後ろに折り返しましょう。
おしりをきれいに拭いたら、両方の足首を片手で持ち、新しい布おむつを当てます。ここで漏れないようにするポイントが2つあります。まず、太ももに沿わせるように、股の部分にシワを寄せて調節します。あとは、おむつカバーからおむつがはみ出さないよう、全部収めます。
きれいにできたら、おむつカバーのベルトを左右均等になるように、おへその下で留めます。息が苦しくないキツさの目安は、おなか周りに大人の指が1本入るかどうか。脚周りのフィット具合もチェックしましょう。
何度も洗って使えるので経済的な上に、ゴミが出ないエコロジーな方法です。赤ちゃんにとっても、綿素材は肌当たりが優しくて気持ちが良く、通気性にも優れています。
メリットでもあることですが、洗濯が面倒です。布おむつは濡れた状態だと逆にかぶれやすくなり、吸収力も弱いため、こまめに替えなければいけません。1日に20~30枚使うので、洗濯できない梅雨時などは不便でしょう。
しかし、いきなり完全に布おむつにしなくてもいいのです。例えば外出時と夜の就寝時だけ紙おむつを使うなど、使い分けるのも一つの手です。手間とコストのバランスを考えて、無理のないように布おむつの良さを活かしてくださいね。